私たちは自分自身の問題と向き合いながら、もう一人の薬物依存者の手助けをしています。それは、回復した薬物依存者として英雄になるのではなく、苦しんでいるアディクトの希望でありたいものです。その最たる仲間が近藤恒夫ではないでしょうか。
使う事をやめたいと願い、薬物を必要としない生き方を仲間と一緒に奈良ダルクで身につけてほしい。そして巣立ち、社会の大空を自由に優雅に舞ってほしい。苦しんでいるアディクトを見つけるために…。それがアディクトの回復というか生き方ではないでしょうか。
精神科病院や刑務所に長期間閉じ込め断薬が出来たとしても、問題の半分も解決しないでしょう。 薬物を使わずに生きる―スピリチュアルな健康を取り戻す。その方法を伝えて自立していくことが私たちの目的であり、ダルクの役割だと考えております。
私たちは、この身体的、精神的、社会的、霊的(スピリチュアリティ)な回復と健康を取り戻すことに「今日一日」、ベストを尽くしております。このような活動をおこなう奈良ダルクと回復を願う薬物依存者にどうか、お力をお貸しください。よろしくお願い申し上げます 。
<略歴>
1965年 | (昭和40年)京都市生まれ |
1982年 | 奈良県立田原本農業高校食品製造科中退 |
1992年 | 回復中の薬物依存者と出会い回復の道を歩み始める |
1993年 | 大阪DARC他、DARCの利用を始める |
1997年 | 薬物依存症を伏せて一般企業に就職 |
2000年 | 大阪DARCの精神障害者小規模作業所認可に向け職員となる |
2003年 | 京都DARCを設立 |
2013年 | 特定非営利活動法人アジア太平洋地域アディクション研究所木津川ダルクを設立 特定非営利活動法人三重ダルク理事就任 |
2020年 | 一般社団法人回復支援の会設立(現 木津川ダルク) 奈良ダルク設立 |
2021年 | 一般社団法人刑事司法未来 理事就任 |
<現在>
一般社団法人刑事司法未来 理事(2021年~) |
相楽保護区保護司(2019年~) |
龍谷大学矯正保護総合センター嘱託研究員(2009年~) |
龍谷大学犯罪学研究センター嘱託研究員(2017年~) |
龍谷大学ATA-net研究センター嘱託研究員(2017年~2022年) |
AIDS文化フォーラム in 京都運営委員幹事(2017年~) |
リカバリー・パレード関西実行委員(2016年~) |
特定非営利活動法人三重ダルク理事(2013年~2022年) |
木津川ダルク代表(2013年~) |
奈良ダルク代表(2020年12月~) |
大阪保護観察所再乱用防止プログラム協力者(2019年~) |
奈良県精神保健福祉センター薬物再乱用防止グループワーク「しか―ぷ」協力者(2016年~) |
<過去>
京都府薬物乱用防止中期戦略-政策検討委員会委員 |
京都地域創造基金助成褒賞選考委員 |
特定非営利活動法人京都DARC理事兼施設長 |
<業績>
講演等
近畿管区を中心に刑務所薬物離脱指導に約10年間協力。
中学・高校・大学や地域各種団体等にて年間30回程度講演。
寄稿等
「薬物依存症からの回復-大阪ダルクの実践から-」 学術フロンティア推進事業プロジェクト研究シリーズ 第4号27p-50p,2003年 |
「“実態に迫る”とはこういうことです…。~薬物依存に苦しむ若者の手記から~」『健』日本学校保健研修社,第34号 第7号 通巻第397号28p-32p,2005年 |
「薬物依存症者の回復への取り組み」日本精神科病院協会雑誌, 第27巻・第3号49p-53p,2008年 |
「だからボクはダルクにいる~薬物なんていつでもやめられると思っていた~」 薬物乱用・依存防止啓発マンガ冊子監修,NPO法人京都DARC,2008年 |
「京都DARCの活動とは?」『補導だより』 社団法人京都府少年補導協会56巻1.6p-9p,2010年 |
「薬物依存と向き合うダルク~正義ではなく許しと寛容」 日本精神科病院協会雑誌,第29巻・第6号35p-40p,2010年 |
「薬物依存者たちによる使わないで生きていくための実践」 『龍谷大学矯正・保護研究センター研究年報』No.7,2010年 |
「薬物依存からの回復‐特定非営利活動法人京都DARC‐」『福祉系NPOのすすめ‐実践からのメッセージ‐』 ミネルヴァ書房,実践編155p-165p,2011年 |
「利用期間の制限ではなく、支援の充実が大切」 『生活保護「改革」ここが焦点だ!』あけび書房,26p-32p,2011年 |
「京都DARCから見える働き」『反貧困は何を問うのか』 反貧困ネットワーク京都,37p-74p,2014年 |
「30周年を迎えるダルクと今後の薬物依存者回復支援について」『ひろしまDネットニュース第10号』 ひろしまDネット事務局,1p-9p,2014年 |
「コミュニティとしてのダルク」『更生保護10月号 特集 覚醒剤』 日本更生保護協会,32p-35p,2014年 |
「脱法ドラッグの危険性とダルクでの取り組み」『消費者法ニュース第101号』 一般社団法人消費者法ニュース発行会議,66p-68p,2014年 |
「HIV陽性者の地域での暮らしを支えるために~ダルクの実践~」『第4回AIDS文化フォーラムin京都報告書』AIDS文化フォーラムin京都運営委員会,51p, 2014年 |
「リカバリーを支える補完的プログラム」『日本アルコール関連問題学会雑誌』 日本アルコール関連問題学会雑誌 第18巻 第1号117p-122p, 2016年 |
「アルコール・薬物依存症とその回復支援~DARCの実践~」『ヨーガ療法研究』 一般社団法人日本ヨーガ療法学会誌, 第14号159p-185p, 2016年 |
「アディクション(依存)は孤独の病」『特集:スティグマと支援』 荻上チキ責任編集 “α-Synodos”, vol.220, 2017年 |
「薬物依存と回復支援DARCの実践」 『法と精神保健に関する国際会議プラハ大会』発表, IALMH, 2017年 |
「アディクション治療の専門化・商業化と回復との乖離 -薬物からの解放を求めて-」『第44回日本犯罪社会学会』 発表, 2017年 |
「アディクション(依存)は孤独の病」『龍谷法学』 第50巻,第3号,74p-84p(1088p-1098p),2018年 |
「私たちの回復とは」『ダルク 回復する依存者たち』 ダルク編,39p-57p,2018年 |
「薬物依存者の心と寄り添いながら『機関紙 同宗連』 第116号,7p,2020年 |
「受け入れ先の立場からー全国ダルク(DARC)調査の結果を踏まえて」 有斐閣,『刑法雑誌』第59巻3号,2020年 |
「第9章 依存症『メンタルヘルス時代の精神医学入門:こころの病の理解と支援』 ミネルヴァ書房,179p-199p,松本卓也 (編集), 野間俊一 (編集),2020年 |